ゲームとは
ゲームを情報学的に捉えるために定義を考えます。wikiでは“勝負、または勝敗を決めること。守るべきルールがあり、環境または他人との相互作用を元に行なわれる活動である。”とされます。
言葉の意味の中からゲームに確実にある要素として3つ挙げます。
- プレイヤー
- ルール
- 目標(勝敗)
ゲーム情報学ではこれらの要素を対象に意思決定(人間の知能的なゲームプレイ)がどのように行われるかを研究しています。
さらにここから細かくするためにゲーム理論の流れを汲んだ5要素による分類法を紹介します。
人数
プレイヤー人数です。コンピューターがすることもあります。敵対関係や協力関係にあることもあります。運営などで目標がなく、意思決定がない場合はルール側として人数に含めません。(サッカーの審判等)
利得
プレイヤー全体の利得の和が常に0であることを零和、そうでない場合を非零和と表現します。プレイヤーが二人で、引き分けもしくは一方が勝つともう一方が負けるような場合は零和です。カジノなどでは胴元との勝負と考えると零和ですが、一人で得点を重ねるようなゲームは非零和と考えられます。
有限性
終了することが保証されているゲームを有限ゲームと表現します。また、永久に終わらない可能性のあるゲームは無限ゲームと表現します。ゲーム中の状態(局面数)が有限であっても終わらない可能性がある場合、無限と厳密には表現するのですが、二人零和有限確定完全情報ゲームのカテゴリとしてそのようなゲームもまとめることがあります。(二人で行うじゃんけんは1ターンの状態が9パターンと有限ですが、あいこがつづくことで、終了することが保証されないので、無限ゲームです。)
ランダム性
ランダムな要素がないことを確定、あることを不確定と表現します。サイコロやカードのシャッフルがある場合、不確定とみなせます。
情報秘匿性
プレイヤーがゲームに関する情報をすべて確認できる場合、完全情報、一部でも確認できなことがある場合、不完全情報と表現します。相手に手札をみせないようなゲームは不完全情報です。
二人零和有限確定完全情報ゲーム
二人零和有限確定完全情報ゲームは多くの単純なゲームとして古くからゲーム情報学で研究されてきた種類のゲームになります。運に左右されないボードゲームの多くが該当し、チェス・将棋・リバーシ・五目並べなどがそうです。
ただし千日手のある将棋やチェスは勝負がつかない可能性があり、厳密にはそのようなゲームは無限ゲームです。そのため二人完全情報確定零和ゲームと有限の文字を除いた表現が正確です。ネット上において、単語の順番は見出しの順番が一般のようです。
さて上記に分類できるゲームは理論上、完全な先読みによって双方のプレイヤーが最善手を指した場合に必ず先手必勝・後手必勝・引き分けのいずれかになることが決まっています。それでも、選択肢が多くなることで、人間に完全な先読みがしきれないためゲームとしての要素が保たれています。
解かれたゲーム
ゲームの完全な先読みを調べきることで必勝法が見つかったゲームを解かれたゲーム(soleved game)と表現します。
- 三目並べー>引き分け
- どうぶつしょうぎー>後手必勝
- コネクト4ー>先手必勝
- アンパンマンはじめてしょうぎー>引き分け
- チェッカーー>引き分け
- 6×6リバーシー>後手必勝
解かれたゲームはゲームとしての要素が少し減っていると言えるでしょう。しかし、人類はこれからも面白いゲームを考え続けます。人類が生み出したこれらのゲームを楽しんでいきましょう。
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